※最新の情報については、各銭湯の公式サイトやSNSをご確認ください
突然ですが、「ゆとなみ社」をご存じでしょうか?
ゆとなみ社
「銭湯を日本から消さない」をモットーとする銭湯継業の専門集団。
私たちが湯を営む(経営)、湯と人々の営み(生活)から、ゆとなみと名付ける。2015年5月、サウナの梅湯の継業を皮切りに現在6軒の廃業寸前の銭湯を継業し、日本全国の銭湯を視野に活動の拡大を目論みる。
ゆとなみ社HPより
ゆとなみ社とは、廃業寸前の銭湯を事業継承し、運営している会社です。(最近法人化されました。)銭湯好きの人の間では割と有名な湊三次郎さんが立ち上げました。
- スーパー銭湯でなく公共浴場の銭湯なので、入浴料は銭湯価格
- 銭湯を盛り上げようという活気がある。(新聞やグッズ、ライブなどのイベント開催)
- 基本シャンプー等がついている。ドライヤーも無料で使える
- 番頭は若い人が多い。
- グッズが充実
- あくまで普通の銭湯
最後に「あくまで普通の銭湯」とありますが、スーパー銭湯のように湯舟がたくさんあったり、すごく充実した施設を期待していくとちょっと違うということになると思います。
梅湯に初めていらっしゃる方の中には梅湯を「他には無い特別な銭湯」だと期待して来店される方がいたりするのですが、ぶっちゃけ普通の銭湯です。普通の銭湯だと思って来てね♨️
— サウナの梅湯 (@umeyu_rakuen) August 14, 2021
サウナの梅湯が近所にあり、すっかりハマった筆者は、関西のゆとなみ社が継承した銭湯すべて訪問しました。今回はゆとなみ社関西の全銭湯レビューをお届けします!ちなみに愛知でも一軒、人蔘湯を継承されていますが、こちらはまだ行けてません…いつか行きます。
あくまで個人の感想なので、悪しからず・・・
ちなみに各銭湯のグッズはゆとなみ社のオンラインショップで購入できます。
サウナの梅湯(京都五条)
個人的にはやはりゆとなみ社の中でもイチオシ、ゆとなみ社関係なくとも銭湯好きにはぜひ一度行っていただきたいすばらしい銭湯です。
ジェット風呂・深風呂・水風呂・薬風呂・電気風呂があります。お湯は結構な熱さです。熱い湯好きには最高です。
傾向として、京都市内の銭湯のお湯って、かなり熱い気がします。
「サウナの梅湯」というだけあってもちろんサウナもあり、なんと無料!120°C近いドライサウナです。
個人的に好きなのは、浴槽横の壁に貼ってある「梅湯新聞」です。月1ぐらいで発行されており、スタッフの日記のようなことが手書きで書かれており、かなり気楽な新聞なのですが、これがまた味があってつい夢中になって読んでしまいます。通っていると、だんだん書き手のスタッフさんの名前や字を覚えてきてなんだか愛着が湧いてきます。
他のマニアックな楽しみポイントは「鏡広告」です。鏡広告とは、その名の通り洗い場の鏡の下部分にある広告なのですが、人気の銭湯だけあって、個性的な広告が結構あります。中には何の広告かよくわからないものも。笑 ちなみに鏡広告は定期的に募集が出ていて、数万円で個人でもお店でも出せます。ブログの広告を出してみるのも面白いかもしれません。
お風呂を出ると、かつては2階が休憩所になっており、最高の居心地だったのですが、コロナ禍の間に事務所にしたみたいで今は入れません。ちょっぴり残念・・・。
都湯(滋賀県大津膳所)
HPがかなり凝っててイケています。HPやSNSも、銭湯によってそれぞれの味がかなりあって、統一されていないところがまた良いですね。
お風呂は結構こじんまりしていますが、この距離感の近さが都湯の良さでもあります。ジェット風呂・深風呂・水風呂・電気マッサージ風呂があります。電子マッサージ風呂柔兵衛じゅうべえは滋賀県初の最新版だそうです。広くはないですが、天井も高く天窓があり、鏡も縦に大きいので圧迫感はありません。
都湯にも浴室新聞があります。浴場や色々なイベントが開催されていたり、こじんまりながらもすごく工夫されていてアットホームな雰囲気です。
また、都湯にはハチワレの猫「トタン君」がたま~にいて、このトタン君と店主のハラさんをモデルにして、漫画家のスケラッコさんが「みゃーこ湯のトタン君」という漫画を描かれています。
容輝湯(滋賀県大津)
容輝湯の魅力は何と言ってもこのたたずまいなのでは??最初に目に入る大きな唐破風(からはふ)と手書きの大きな看板は確かにとっても味があり、タイムスリップしたみたいでテンションが上がります。
お風呂自体はこじんまりしている印象でしたが、容輝湯新聞、サブカルみの強い鏡広告は必見です。容輝にも天窓があり、日中は明るい陽射しが差し込みます。脱衣所にはレトロなマッサージチェアや体重計もあり、昭和の雰囲気を存分に感じることができます。
玄関の信楽焼たぬきをモチーフにしたであろうたぬきグッズがめちゃくちゃかわいいです。ほしい!
源湯(京都上京区)
他のゆとなみ社銭湯と比べると比較的広めです。
個人的にはお風呂の床の鯉のタイルがすごく好きです。お湯が出てくるところも魚の口になっていたりと、細かい装飾がすごく素敵です。
あとはなんといっても広い休憩所が最高です。大学のサークル仲間とかと行ったらぜったい楽しいやん…という雰囲気です。時によってはこの休憩所でイベントを行ったりしています。
みやの湯(大阪門真)
唯一のゆとなみ社大阪の銭湯。湯名のネオンサインが控えめでかわいいです。
天井は高く、天窓があるので明るい時間に入るのも良いのでは?また、みやの湯にはなんと露天風呂もあります!露天風呂は色々な薬湯が入れ替わります。「コーヒー湯」や寿司のフィギュアが浮かぶ「テルマエ浮かび寿司」など、斬新なお風呂が面白いです笑
お風呂自体は、容輝湯同様、地元のお客さん向けのこじんまりした規模感でした。
今年オープン予定!
ゆとなみ社は、今年また新たに3軒の銭湯を継承、オープンするようです!
鴨川湯
京都下鴨の銭湯。北大路駅が最寄りです。名前がもう良いですね。昨年9月に閉業しましたが、ゆとなみ社が継承し今年2023年7月オープン予定だそうです!
湊河湯
なんと初兵庫の神戸の銭湯です!最寄りは湊川駅。
廃業寸前だったところをゆとなみ社が継承し、こちらも今年2023年7月オープン予定で動いているそうです。再オープン後は分かりませんが、休業前は2階にサウナと露天風呂があったみたいです。
一乃湯 ※2023年6月追記
三重県伊賀市の「一乃湯」です!湊さんの「銭湯経営思想の根幹を作り上げた偉大で特別な存在」だそうです!ネオンの外観がすごく素敵です。
まとめ:結局どこが一番おすすめ?
改めて調べてみると、それぞれの銭湯にそれぞれのイベント企画があったり、どんどん新しいことにチャレンジしていてとておもしろいです。ちなみに、各銭湯でパンフレットを作っていて、結構クオリティが高くて楽しいので集めました。
「結局どこがおすすめ?」という質問に対しては、どこも素晴らしいですが、他の銭湯と分かりやすく違うな、と感じられる点で言うとまずはサウナの梅湯 → 源湯 → 他気になるところといった流れがおすすめです。
でもぜひ全拠点めぐってお気に入りを見つけてほしい。
銭湯の営業はなかなか厳しいと聞きますが、こうやって事業継承して盛り上げることで若い人のお客さんも着実に増やされており、企業努力に毎回感動します。
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